声に関係する道は、実は2つあるというのは知っていらっしゃいますか?
何気なく呼吸をしている際に息の通る道を気道といいます。
もう一つは声帯で作られた声が通る道である声道といいます。
気道は声帯を境目にして口腔側を上気道、肺側を下気道と呼んでいます。
発声においては気道と声道の連携がスムーズに行われないといけないのです。
この画像を見て頂くと分かる様に、口から食べ物が入ってきた際は、喉頭が持ち上がって、舌の付け根にある喉頭蓋という軟骨状の蓋が後に倒れて、喉頭の入り口を塞ぎます。
その瞬間、声帯はしっかりと閉じます。
食べ物はその蓋の上をすべって、後方の食道の入り口に誘導されていきます。
さらに舌や軟口蓋、声門も、それらを補助する様に働きます。
この喉頭蓋という蓋は、話したり、歌ったりする際には開いています。
喉頭蓋の角度によって共鳴腔に影響はあるようです。
嚥下する時に働く筋肉に、舌骨上筋がありますが、この筋肉が発達しすぎていると
歌う事はできません。
その筋肉の使い方によって喉頭内の筋肉の調整の仕方が大事になってきます。
また声には、話声と歌声があります。
しゃべる言葉(話声)には母音と子音があります。
母音のつくり方は口の広げ方、舌の位置、唇の開け方などによって決まります。
あ い う え お
の音がしっかりと出る様に発声をする必要があります。
話す のと 歌う のはその使い方が違います。
それによって発声の仕方が重要となってきます。
また、同じ声が出しにくい といった症状にも
・声の出始めが出にくい。
・歌ったり(話したり)するうちに、徐々に声が出にくくなる。
・高い声が出にくい。
・大きな声が出にくい。
・本番になると、声が出なくなってしまう・・・。
と色々なケースがあります。
原因は人それぞれですのでしっかりと原因を特定して治療をする事が重要です。
しかしながら、原因を特定していく事は簡単ではありません。
骨格の問題や自律神経の問題、胸郭の問題、呼吸筋肉の問題・・・
と色々あります。
しっかりと原因を特定する事が治療への近道となります。